DR.本多コラム 2024 夏
こんにちは。
2024年も半分過ぎてしまいました、コラム24年の夏号をお届けいたします。
私はこの7月、訳あって横浜市青葉台の親族の家に居候しています。 そんなある日、凄い光景が現出したので、みなさんと共有できれば嬉しく思います。
私は御存じの通り全盲ですので、その美しい自然の為せる芸術をこの目で観ることはできなかったのですが、親族に頼んで撮影してもらいました。
それは、 「ダブル・レインボー」 という現象で、この年齢にしてその存在を初めて知りました。
ダブル・レインボーは、見たときに 「願いごと」 をすると叶うらしいのですが、そんなことは後で聞いたので時既に遅し。 当座は写真を撮ってもらうことで心が一杯でした。 ちょうど病院にいる家族の元気づけに送ってあげようと思ったのでした。
撮影者が 「虹がふたつある‼」 と言うので、私は虹が ‘’眼鏡橋(めがねばし) ‘’のように横に並んでいるのかと思いました。しかしどう考えても太陽光線がどこかで曲がらない限り、眼鏡橋のようにはならないのじゃないか?アインシュタインの相対性理論でも関係するのか?(笑) と悩んでいたところ、撮影者に詳細を聞いてますます驚いてしまいました。
写真のように、「主虹」 (本来の虹)の上側に、「副虹」 というものがマウントするように現れるものだとわかりました。
さらに驚いたことに、主虹が上から 「赤・橙・黄。緑・青・藍・紫」 の順で並ぶのに上側の副虹は、この順番が逆になって下から 「赤→紫」 だと言います。
見える人には一目瞭然でしょうが、僕には、信じられないような光景に思えました。
なぜそんな現象が起きるのか?
私の友人に、このようなことに精通した 「百科事典」 みたいな奴がいるので解説してもらいましたが、私にはいまひとつ理解できません。(笑)
― 百科事典君の解説 ―
副虹は、屈折→反射→反射→屈折という順序で起こります。
本来普通の虹に、反射が1回多いものです。 これは、大変雨量が多かった後に晴れた空気がとても澄んでいて、太陽の位置が低く、かつ光線量が多い(強い)場合に現れます。
空中の水滴によって分光され、観察者に返される光の反射が1回増えることにより、長い波長光(赤)が太陽光方向に対して約51°の角度となり、一報短い波長光(紫)はそれ以上の角度を為すので、主虹の外側(上側)に副虹ができるのです。
主虹の角度は42°ですから、副虹は主虹と少し離れて外側(上側)に出来、色の分光順が逆転するわけです。
副虹が何故できるのか?答えは 「反射」 が1回多いことが原因です。
余談ですが、主虹と副虹の間の空間のことを 「アレキサンダーの暗帯」 と呼ぶそうです。由来は、古代ギリシャの哲学者のアレキサンダー( B.C.356 ~ 323 )が初めて記述したことでその呼び名がついたのだそうです。
毎年、酷暑がひどくなり、殺人的環境変化が起きつつあります。
このコラムを読まれる方は、2050年に命ある方がどれだけいらっしゃるかわかりませんが、どなたも、お子様、お孫様がいらっしゃり、2050年にいちばん素晴らしい30~40代を迎えるご家族もいらっしゃるかも知れません。彼らのために、私たちは何ができるのか、本当に悩みます。
ひとりでは何もできません。
政界にうずまく 「今だけ、金だけ、自分だけ」 の欲まみれが日本人の心に蔓延したら、私たちの子孫は、何の罪も無いのに激しく厳しい自然の脅威に晒されなくてはなりません。
そんなときでも副虹が出現することがあるでしょうから、せめて、そのときは祈ることを知っておいたらいいと思い、今回は異色のテーマとなりました。
酷暑をがんばって乗り切りましょう!!