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Dr.本多 新年激辛コラム 2022/12

まずは終わりの見えないロシア・ウクライナ戦争ですが、侵略したロシアを攻撃しているのは、アメリカ製の最新兵器ですし、攻撃目標を指示しているのは、米国の軍事衛星の精密な照準です。

 また、ロシアによってインフラや食料の蛇口を絞められているのは、ウクライナだけでなく、欧州各国であり、1年も続くと、欧州でもウクライナへの「支援疲れ」が来ていると聞きます。 

そうは言っても、国連でロシアへの経済制裁に同調しているのは半数でしかないとも聞きます。

いったいどうすれば、戦争を終わらせられるのでしょう? 

 一方、日本では他国の戦争どころではなく、政権政党と特定反社的宗教団体とのスキャンダル、昨年のオリンピックを巡る大醜聞への検察の大攻勢。

安倍さんが亡くなってからパンドラの箱が開いたように、自分たちの生活と、政治や国会が断裂していることに驚かされる日々でありました。

 そんななかでも支持率史上最低の内閣によって、日本は専守防衛から先制攻撃という火遊びのような国家思索に舵が切られ、増税と共にどうやら黒田さんの日銀アベノミクス体制も方針変更がささやかれ始め、対ドルの円相場も大波の嵐の中で大揺れです。

ところがこの一大事(国防と金融引き締め)には、国民のなんと半数が同意していると聞きます。 何が起きるのかわかっていらっしゃるのでしょうか?

 庶民の生活では来年の増税、福祉の縮小、年金の縮小、高齢者の医療費増額も予想され、なによりも既に起きている電気ガス水道代の高騰、食料品の高騰、と生活費は苦しくなるばかりです。

 このような国民ひとりひとりが、孤独で仲間を持てず、貧困と格差に苦しみ、若者が将来の夢を描けない時、何が起きるでしょう?

それが、弱い者へのサディズム、強い者へのマゾヒズムとなる、そう喝破したのがドイツから米国に亡命した エーリッヒ・フロムでした。彼の著書「自由からの逃走」はその通り生まれたヒトラーのナチス政権時代に書かれた本です。

 人生を生き終えつつある我々が、話し合える、支え合える仲間を持ち、今から自分でも、また子供や若者にも、自分で考える知性と教養と未来を築く勇気を持って生きることを大切にしたい。また、そのように皆に伝えたいと思うことしきりの2022年でありました。

 皆様も来年2023年が穏やかで、理性的で、道理に反せず、扇動に惑わされず、そして感染症に対しては、初心忘るべからず、新しい情報もしっかりキャッチアップして、元気にやりましょう。

皆様のご健康、ご安心、ご安全を祈念いたします。

本多伸芳